日本語版Big Five Inventory-2(BFI-2-J)

<概要>

  • 日本語版Big Five Inventory-2 (BFI-2-J) は,Big Fiveパーソナリティの5つの特性(外向性 [Extraversion],協調性 [Agreeableness],勤勉性 [Conscientiousness],否定的情動性 [Negative Emotionality],開放性 [Open-Mindedness])を,60項目(各12項目)で測定する尺度である。
  • 5つの特性(ドメイン)にはそれぞれ3つの下位概念(ファセット)が想定されている。ファセットはこれまでの研究から理論的に設定されたものであり,5つのドメインの内容を過不足なくカバーする。各ファセットは4項目で測定される。
    • 外向性:社交性,自己主張性,活力
    • 協調性;思いやり,敬意,信用
    • 勤勉性:秩序,生産性,責任感
    • 否定的情動性:不安,抑うつ,情緒不安定性
    • 開放性:知的好奇心,美的感性,創造的想像力
  • 黙従傾向(どのような質問に対しても「Yes」と回答する傾向)が存在することを考慮し,各ドメインの12項目のうち6項目,各ファセットの4項目のうち2項目が逆転項目になるように構成されている。そのため,全60項目のうち30項目が逆転項目である。
  • 尺度構成論文(Yoshino et al., 2022)での検討内容
    • 論文では,大学生サンプルとオンライン調査で収集したコミュニティサンプルの2つのデータセットを分析している。
    • 個人内中心化をおこなった60項目を用いた主成分分析と各ファセットの平均値を算出し,それら15ファセットの得点を用いた主成分分析の結果から,BFI-2-Jが5つの主成分から構成されることが示された。
    • ドメイン内のファセット構造のモデルについても検討しており,3つのファセットの因子と,それらのファセットとの無相関が想定された方法因子(黙従傾向因子)で構成される統計的モデルの適合度が良好であることが確認された。ただし,外向性と協調性のファセット構造の適合度については課題が残された。
    • 収束的・弁別的妥当性については,他のBig Five尺度や自尊感情との相関係数から確認された。また,Cronbachのα係数については,ドメインレベルでは.74以上であったが,ファセットレベルでは信用と知的好奇心が.60を下回っていた。一方,再検査信頼性はいずれのドメインやファセットにおいても.72以上であった。
    • 年代間(45歳未満と45歳以上)と性別間における測定不変性も検討された。5因子のモデルや各ドメイン内のファセット構造のモデルにおいて,おおむね強測定不変モデル(一部,弱測定不変性モデル)まで支持されていた。従って,年代・男女によって大きく因子構造が異なることはないと結論づけられた。

<質問項目>

<使用時には下記の論文を引用してください>

  • Yoshino, S., Shimotsukasa, T., Oshio, A., Hashimoto, Y., Ueno, Y., Mieda, T., Migiwa, I., Sato, T., Kawamoto, S., Soto, C. J., & John, O. P. (2022). A validation of the Japanese adaptation of the Big Five Inventory-2 (BFI-2-J). Frontiers in Psychology, 13: 924351.
    https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.924351 [Frontiers]